本日ご紹介するのは、cashmere jersey(カシミヤジャージー)の手袋。

『カシミヤ』×『ジャージー』という名前の組み合わせは、一般的にはあまり聞きなれないかもしれませんが、繊維の細いカシミヤ糸を、伸縮性を持たせるジャージー編みという編み方で編んだ生地のことをいいます。

東かがわの手袋会社の中で、創業100年を超える老舗の福田手袋さん。創業以来、上質な縫製手袋づくりを追求してこられた福田手袋さんが、長年愛用しているのがこのカシミヤジャージーという生地。
紡績から染色まで国内一貫生産の日本クオリティを誇り、かつピュアカシミヤを使っているので、染めた時の発色もとてもよく、上品なカラーが表現できます。

そんな国産のカシミヤ生地を丁寧に縫い合わせ、手の甲に施されたステッチと、イタリアンシープのパイピングまで同系色でまとめたシンプルなデザインはとても上品な佇まいとなっています。

専用のミシンで入れていくこのステッチは、熟練の技術が求められる職人技で、福田手袋さんの中でもこのステッチを入れられるのはただ一人です。
トコトコトコトコ・・・と特徴的なミシンの音とともに、1本ずつ丁寧なステッチが入ります。

こういった生地の縫い手袋は、縫い代(ぬいしろ)部分が手袋の内側で手に直接触れるため、内側の仕上がりにごまかしがききません。ごわつきを避けて縫い代を浅くしすぎると、動きの多い手の曲げ伸ばしに耐えられず裂けてしまったり、逆に縫い代が深すぎてもごわついてしまったり、シルエットが着ぶくれしてしまったりするので、それらをクリアする絶妙なバランスが重要となるのです。

わずか2mmの縫い代を正確かつ均一に縫える技術が、着け心地・シルエットの美しさ・手の動きに合わせたフィット感という機能を実現しています。

また、難しいのは縫製だけではありません。
洋服が、裁断の仕方によって見え方や表情が異なるように、手袋も同じ。それを手という小さな面積で表現するには、裁断時にも細やかな調整が求められ、その緻密な一つ一つの調整が上質な手袋づくりへとつながるのです。

カシミヤは繊維の宝石と呼ばれる上質な素材です。
細かい繊維は空気を含みやすいため保温性が高く、薄手の生地でも指先まであたたかく包み込みます。

着け心地とシルエットの美しさを実現する職人技が光るシンプルで上品なデザイン。
カジュアルにも、フェミニンにも合わせやすいので、贈り物で喜ばれること間違いなしです。

photo:Yusuke Kida