手袋のお手入れについて
2022.02.22
2016年に活動をスタートした私たちですが、手袋の販売に携わるようになり、意外と知られていないものだな、と実感することのひとつが、手袋のお手入れ方法です。
店頭で手に取ってくださるときや、実際にお使いいただいているお客様からも、お手入れ方法についてよくご質問をいただきます。
シーズン中はもちろんですが、そのシーズンに活躍してくれた手袋は、 “また、次の冬に!”と一旦お休みに入る前に、ぜひ一度お手入れをして、長くお使いいただきたいなと思いますので、お手入れの方法についてご紹介します。
テトで扱う手袋の種類はたくさんありますので、カテゴリごとにご紹介しますが、まずその前に、手袋のご使用にあたって、知っておいていただきたいことがあります。
それは、“毎日同じものを使うと、その分、くたびれるのも早い”ということです。
というのも、手袋の修理のご相談をお受けすることもあるのですが、お使いの状況を聞いていると、ご自身用にご購入いただいた方も、贈りものとしてもらった方も、
“デザインや着け心地、あたたかさもとても気に入って、毎日使っています”という声がとても多いのです。
手袋をお届けする私たちとしては、これはとても嬉しいことで、心があたたまるようなお言葉です。
ですが、その余韻から抜け出してお伝えしなければ!と思うことは、手袋は、休ませながら使って頂いた方が長持ちするということ。
たとえば、靴やコート、ニットウエアなどと同じように捉えてみてください。
基本的には毎日は使わず、一日使うと何日か休ませて、というルーティンを組まれていることがほとんどだと思います。
手袋は、靴ほど負担のかかる場所ではないですが、手は思っている以上に動きが多く、湿気や摩擦などによる負担もかかっているため、複数の手袋を使い分けることをおすすめしています。
という大前提をお伝えさせていただいた上で、各シリーズのお手入れ方法についてご紹介します。
製造元の各メーカーさんから教えてもらったことや、私たち自身で試してきたことを踏まえてお伝えします。
カシミヤ・ウール手袋のお手入れについて
カシミヤ・ウールともにニットの手袋は、家でお洗濯はできますか?という質問を頻繁にいただきます。
答えは、もちろんできます!
ただし、やさしく手洗いをしていただくようにお願いしています。
難しいことや、特別なことはありません。下記のことを守っていただけたら、やわらかな風合いをキープできます。
<洗い方>
① 使う洗剤は中性洗剤(スーパーやドラッグストアなどでもおしゃれ着洗いとして販売されているものでOK)です。
(★テトではカシミヤ専用シャンプーも販売しています。こちらもおすすめです。)
② 洗濯に使う水温は、常温~ぬるま湯くらい。洗剤を溶かしたら、やさしく押し洗い。
③すすいだ後は、柔軟剤などを使ってもOK!シャンプー後にコンディショナーをするようなイメージです。
④水気を絞るときは、雑巾のように絞ることはせず、やさしく脱水を心がけて。タオルなどに挟んで水気を吸っても良いです。
⑤脱水ができたら、形を整えて、日陰で平干しをしてください。
平干し用のネットなどのように便利なものもありますが、ピンチハンガーの上に寝かせて乾かす、タオルの上で乾かしてもOKです。半乾きにならないように気を付けましょう。
※絞ってしわになったまま乾すと、縮みや型くずれの原因になることがあります。
形を整えてあげるのがポイントです。
素材の性質上、硬くなって縮んでしまうので、乾燥機のご使用は避けてください。
※本体の一部に革が使われているもの
革は水に弱く、劣化や変形をしやすいため、水での丸洗いは避けてください。
もしご自宅で洗濯をする場合は、汚れやすい指部分だけなどの部分洗いに留めていただき、革の部分までに水が染みこんだり、濡れたりしないように注意しながらやってみてください。
部分洗いの洗い方については、カシミヤのニットと同じ方法でOKです。
不安な方は、クリーニング店にお願いするのをおすすめしております。
※毛玉ができてしまったら?
ニットなので、どうしても毛玉はできてしまいます。
糸は1本1本、カシミヤやウールなど、刈り取った毛を撚ってつくられていますが、糸の中心に撚りこまれていない、まわりに出ているふわっとした毛の部分が摩擦などによって絡まり合って毛玉になっていきます。
なので、毛玉ができてしまったら、ニットの編み目を切ってしまわないように注意しながら、生地表面にハサミを沿わせるようにして、毛玉部分のみを慎重にカットしてください。
保管は防虫剤や除湿剤と一緒に、不織布などの袋に入れて保管しましょう。
革手袋のお手入れについて
手袋に使われている革(特に耐久性などが求められる作業手袋などは除く)は、薄くやわらかいものが多く、その分デリケートです。
基本的に革は水に弱いため、ご家庭で水洗いをしていただくことはできません。
(近年は、洗える革などもありますが、テトの手袋で使っている革は基本的には洗うことはできないのでご注意ください。)
革手袋は、日々のこまめなお手入れが長持ちの秘訣です。
<お手入れの方法>
①手袋を着用したあとは、まず縦に軽く引っ張って形を整えてください。
着用時、手のいろいろな動きに追随した革は、少し横に広がってくたっとしています。それを縦に伸ばして形を整えることで、型崩れを防ぐ効果があります。
②指の股や縫い目の部分など、小さなホコリや汚れがたまりやすい部分は、ブラッシングをして、汚れをためないようにします。
③革は、適度な油分を補給することが大切です。
油分を補給というと皮革専用クリームが真っ先に頭に浮かびますが、日々のお手入れとしては、手で革をなでたり、全体を揉んだりする程度でも適度な油分を補給できます。
私たちが本来持っている手の油分は、思っている以上に効果的ということです。
テトで販売している革手袋は、しっとりと上質な革を使っているので、まずはこの方法でケアをしてみてください。
それでも表面が乾燥してきたなと感じる場合は、薄く皮革クリームをつけてください。
皮革クリームとの相性もありますが、革の特性上、シミができてしまう恐れがありますので、まずは目立たないところでほんの少量から、薄く試し塗りをされることをおすすめします。
(★テトでは手袋に使える皮革栄養クリームも販売しています。こちらもおすすめです。)
クリームはきちんと馴染ませたあと、陰干しをして、湿気をとってから保管をするようにしましょう!
保管は防虫剤や除湿剤と一緒に、不織布などの袋に入れて保管しましょう。
※汚れてしまったら?
表面的な軽い汚れは、消しゴムの角で軽くちょんちょんとこすってみてください。
ゴシゴシこするのは革を傷めますので、気を付けてください。
その他の汚れは、皮革専用クリーナーをお持ちであれば、乾いた布に少量つけて、ふき取るように取り除きます。
クリーナーを使ったあとは、皮革クリームを薄く塗り、油分を補給してあげましょう。
不安な方は、クリーニング店にご相談ください。
フリースなど生地の手袋のお手入れについて
フリース生地は丈夫という印象をお持ちの方も多く、洗濯機でもOKですか?という質問も多いのですが、長持ちのためにおすすめしているのはやはり、手洗い洗濯です。
テトの手袋は、フリースといえど、たくさん候補があるフリース生地の中から風合いがよく、手触りなども重視して上質な生地を選んでいます。
また、種類によってはウールのカフスがついていたり、指先にスマホタッチ用の合成皮革がついていたりと、さまざまな素材が組み合わさっているので、全体の風合いをキープするためには、やはりやさしく手洗いをおすすめしています。
<洗い方>
①使う洗剤は中性洗剤(スーパーやドラッグストアなどでもおしゃれ着洗いとして販売されているものでOKです)
② 洗濯に使う水温は、常温~ぬるま湯くらい。洗剤を溶かしたら、やさしく押し洗い。
③水気を絞るときは、雑巾のように絞ることはせず、やさしく脱水を心がけて。タオルなどに挟んで水気を吸っても良いです。
④脱水ができたら、形を整えて、日陰で平干しをしてください。
平干し用のネットなどのように便利なものもありますが、ピンチハンガーの上に寝かせて乾かす、タオルの上で乾かしてもOKです。半乾きにならないように気を付けましょう。
※絞ってしわになったままで乾すと、縮みや型くずれの原因になることがあります。
形を整えてあげるのがポイントです。
変形の要因になるので、乾燥機のご使用は避けてください。
※指先にスマホ対応の合成皮革パーツがついているもの
アルカリ性が高い漂白剤などのご使用は劣化の原因になるため、避けてください。
また、色落ちの可能性があるので他のものとは分けて洗ってください。
※生地毛足のからまり
テトのフリース生地の手袋は、使いこんでいただくと毛足同士が汚れなどでくっついてからまるようにして固まり、毛玉というよりはボソボソしたような見た目になることがあります。
そんなときにおすすめなのは、毛玉取りのブラシ。
生地の毛流れを見ながら、ほつれをほどくようにしてブラッシングするとふんわりとします。ブラシをかける強さは生地のからまり具合を見つつ、調節しながらやってみてください。
キッズ手袋のお手入れについて
お子様はあちこち触ってしまうことも多く、ついついそのままにしてしまったりすると見えない汚れなども気になるキッズ用手袋。
やさしく手洗いと、毛玉が気になるときはハサミでカットがおすすめです。
<洗い方>(のびのびニット素材、ナイロン素材も同様です)
①使う洗剤は中性洗剤(スーパーやドラッグストアなどでもおしゃれ着洗いとして販売されているものでOKです)
② 洗濯に使う水温は、常温~ぬるま湯くらい。洗剤を溶かしたら、やさしく押し洗い。
③水気を絞るときは、雑巾のように絞ることはせず、やさしく脱水を心がけて。タオルなどに挟んで水気を吸っても良いです。
④脱水ができたら、形を整えて、日陰で平干しをしてください。
平干し用のネットなどのように便利なものもありますが、ピンチハンガーの上に寝かせて乾かす、タオルの上で乾かしてもOKです。半乾きにならないように気を付けましょう。
※絞ってしわになったままで乾すと、縮みや型くずれの原因になることがあります。
形を整えてあげるのがポイントです。
変形の要因になるので、乾燥機のご使用は避けてください。
※毛玉ができてしまったら?
ニットなので、どうしても毛玉はできてしまいます。
また、キッズ手袋に使っているふわふわの糸は、極細繊維で構成される特徴的な構造をしています。
この糸の構造により、細かな空気の層をつくり、あたたかさを実現するとともに、やわらかな肌触りになっているのですが、糸の表面のふわふわの部分が、摩擦などによって絡まり合って毛玉ができてしまいます。
毛玉ができてしまったら、ニットの編み目を切ってしまわないように注意しながら、生地表面にハサミを沿わせるようにして、毛玉部分のみをカットしてください。
適度に休ませながら、きちんとケアをしていただければ、長くご愛用いただけますので、ぜひ試してみてください。
お手入れ方法についてお伝えしましたが、もし手袋の縫い目がやぶれてしまった、ほつれてしまったといった場合には、一度お問い合わせください。(お問い合わせはこちら)
ニット手袋に関しては、完全に編み目が切れてしまって穴があいてからでは、特に修理が難しくなるので、編み目が切れてしまう前に、早めにご相談ください。
まずはお写真と、場合によっては現物を拝見し、修理が可能な状態であれば、修理をさせていただいております。
(有料になる場合は、お見積りをした後に修理をします。)
状態によっては修理が困難な場合もありますので、あらかじめご了承ください。
日々のケアをしつつ、その日のファッションや、気分に合わせて楽しく手袋を使い分けましょう!