film skin
「手袋×科学=塗る手袋」
今回、この地で長年外用製剤のパイオニアとして研究を積み重ねてきた医学・薬学・皮膚科学分野のスペシャリストであるドクターと「塗る手袋」という新たなアプローチに挑戦しました。
特許技術「フィルムスキン®」が手を優しく守ります。
手と手のまわりのことを考える、tet.ならではの新感覚のハンドケアです。
1.取り組みのキッカケ
突然かかってきた1本の電話
きっかけはある日の新聞でした。
地元の新聞で、テトの取り組みについて掲載いただく機会がありました。
そこでは、東かがわの手袋産業の歴史にも現れている、この地域の“前向きで挑戦的なDNA”のことや、より産地発信をするべく、いろいろな活動にチャレンジをしていきたいという内容に触れていただいており、その内容を見て電話をくださったのが、東かがわ市在住の医学博士・薬学博士である岩倉ドクターです。
電話口で、『手袋の新しい概念を作る技術開発をしている』、『皮膚上に水に強い膜をつくる』、『いろんな成分を入れて機能を持たせることができる』など、早口で説明を受けながら、最初は突然のご提案についていけていない状態。
でも、実はずっとハンドクリームのような“与える”もしくは“守る”役割のハンドケア用品を作りたいなと思っていた背景もあり、これは思わぬ形でご縁が舞い込んだかもしれない!ということで、まずは一度お会いして詳しいお話を伺うことになったのがはじまりです。
2.開発中の話
フィルムスキン®技術の誕生まで
もともと、東かがわに本社を置く医薬品・外用製剤メーカーの研究者だった岩倉ドクター。体に貼る湿布(業界ではパップ剤と呼びます)分野において、世界で初めて温感タイプや、鎮痛作用タイプを開発したパイオニアメーカーであり、今や世界シェアを有する東かがわが誇る製剤メーカーで、まさにパップ剤の開発に携わり、さまざまな商品を世に生み出してきた研究者の一人です。30年前に同メーカーを退職され、今は15年前に立ち上げられた日本健康科学研究センターの所長を務められています。

同メーカーで携わってきた外用製剤の研究が、フィルムスキン®の開発へとつながっています。
外用製剤というのは、皮膚に塗ったり貼ったりして使う薬のことをいいます。一般的には、クリームや軟膏のように「皮膚に塗り込んで使う薬」や、馴染み深い名称だと、広く湿布と呼ばれることの多いパップ剤やプラスター剤のような、「皮膚に貼って使う薬」などが主に含まれます。
外用製剤の研究は、皮膚を起点として皮膚の外側と内側、つまり皮膚に与えるものとそれが作用して得られる反応の両方を見るのが研究領域であり、その分野のスペシャリストである岩倉ドクターは、同時に皮膚のスペシャリストでもあるということです。

岩倉ドクターは、外用製剤の研究開発を長く続けてこられた中で、塗り込むものと、貼るもののそれぞれ両方の良いところを活かした製剤を生み出せないか・・・というテーマを持ち続けてこられました。
それは、塗り込むものだと、水に流れてしまって何度も塗り直す必要が出てしまい、一方で貼るものだと、粘着力の強弱によって剥がれやすかったり、逆に剥がれにくかったりして、肌を傷めてしまうことがある、などのそれぞれの課題があったからです。

薄くて肌への密着性が高く、肌にやさしく馴染みやすい、それでいて水で簡単に流れてしまわないという特性を持った新しい製剤の研究開発を続けていました。研究をはじめた初期は、闇の中を手探りで進むような日々だったと言います。
しかしある日、ひょんなことで研究は大きく前進します。
研究に使ったあとのビーカーに残った廃棄物を、“明日片づけよう”と流し台に置きっぱなしにして帰宅した翌日。廃棄物の表面を覆う膜を発見したそうです。これはもしかしたら、と物質の再現をし、調べていくうちに、求めていた耐水性も持つことがわかったのです。
その日からさらに数年をかけて研究を深め、特許を取得するまでに至りました。
こうして誕生したのがフィルムスキン®技術です。

テトとのコラボレーション
フィルムスキン®技術が誕生してから、岩倉ドクターはその技術を、医薬品や医薬部外品、化粧品などへ応用展開し、いろいろな商品を開発されてきました。
もともと皮膚疾患の治療薬の開発をされていた背景もありますが、加えて、フィルムスキン®が持つ特徴が“手荒れの保護”にも可能性があることに気が付きました。

そのとき、この地域が手袋のまちであったことを思い出したそうです。
手をあたたかく包んだり、守ったりする手袋に対して、見えないけれど、肌の上に薄くベールを作り、手を守るフィルムスキン®。これも大きく見ると手袋のひとつとしての、新しい提案になるのではないだろうか。それが初めて電話をくださったときのあふれ出た想いだったようです。
テトとのコラボレーションでは、何十回も試作を重ねました。肌に伸ばしやすいテクスチャーの度合い、塗ったあとの肌なじみ、べたべたしなくなるまでの時間のバランス、違和感のない膜感などにこだわりながら、これはどうか?とたくさんの試作をご提案いただきました。

毎日使うことを想定したアイテムのため、試作品の評価は、打ち合わせその場で試した感覚も伝えつつ、持ち帰って繰り返し使ってみるというサイクルで行っていました。しかしなんと、繰り返し使ってみる間もなくドクターは、早ければ当日、遅くとも翌日には、さらなる改良仕様をどんどん投げかけてくださるのです。それも、打ち合わせの場でぽろっと出た感想を聞き洩らさず、言及した部分に手を加えた改良版です。
「今日の反応を見たら、こっちの方がいいんじゃないかと思って。どう?!」と、軽やかに笑います。
積み重ねてきた努力をより一層輝かせるのは、昨日より今日、今日より明日と、未来に向かって常によりよいものを生み出そうとするあくなき探求心であることを学びながら、納得のいく使用感まで何度もやりとりを重ねさせていただきました。

3.できあがり
外出先でもおうちでも。日々のケアに。
フィルムスキン®技術は、肌に塗り込むと、数十秒で約30㍈(1㍈は1000分の1㍉)ほどの薄くて手にぴたっと密着する膜を皮膚上に形成することができる技術です。
この膜は、耐水性があり、水で洗っても落ちにくいのが特長。
(ハンドソープなどでしっかりめに洗うと落ちるようになっています。家に帰ってハンドソープで手を洗ったときにポロポロと膜が剥がれることで、この時間まで膜が持続していたんだなと実感できます。)
荒れた手肌にも、水に強い膜をつくり、外部からの刺激を抑えられます。ご家庭における家事(洗い物)で手が荒れがちな方はもちろん、美容師さんや調理師さん、介護士さんのように水やお湯をよく使われるお仕事の方々の日々のケアにも特におすすめです。

tet.フィルムスキン®は、膜によって外部の刺激から手を保護するだけではなく、肌の抗炎症効果のあるアロエエキス、保湿効果のあるシルク成分も配合しており、肌を守りながら保湿をサポートするオリジナル処方。また、アルコールが65%含まれており、手の表面に膜を作ると同時に手肌をリフレッシュすることができる優れもの。なじませたあとにかすかに残る、柑橘系の爽やかな香りも、使うシーンを選びません。
持ち運びに便利で、ちょうどよい使用量を出せるプッシュボトルにもこだわりました。
消毒や手洗いの頻度も多くなった昨今、手荒れに悩む方も増えていると思います。そんな方にもおすすめしたい、手袋のまちから生まれた“塗る手袋”が、毎日がんばるあなたの手を守ります。

4.今回ご協力いただいた方々
今回ご協力いただいた方々
岩倉泰一郎さん(日本健康科学研究センター)
仲村芳夫さん(株式会社イクザス)
フィルムスキン®は、日本健康科学研究センターの登録商標であり、特許技術です。